季節限定【5月~9月初旬】
涼味『流れ梅』
新潟の夏の代表銘菓。 完熟梅果汁に、透明感あふれるくずきり状のゼリーを合せました「要冷蔵生菓子」でございます。 ※2023年5月25日より「小梅2粒→中梅1粒」へ変更いたしました。
『流れ梅』の梅果汁の特徴は「生果汁」
この梅果汁は梅エキスを抽出してから熟成していくと飴色に変化して出来上がります。
この熟成期間と技術によって、当社ならではの梅果汁の品質・酸味・甘さ・まろやかさを生み出しております。
加熱すると日持ちいたしますが梅本来のうまさは失われてしまいますので、加熱しないまま丹念に、熟練した職人のたゆまぬ管理によって熟成させていきます。
『流れ梅』の「生果汁」はまさに自然の農産物そのままのようにいきているのです。
《お知らせ》
発売以来、小梅2粒を使用してまいりましたが、小梅生産数の減少によりまして、2023年5月25日より「小梅2粒入」→「中梅1粒入」へ仕様変更させていただきました。引き続きご愛顧の程よろしくお願い申し上げます。
透明感あふれるゼリーの食感
完熟梅の芳香と、涼やかなくずきり状のゼリーの食感は格別です。
真夏には「氷」を一片浮かべますと、さらに涼感が増しておすすめです。
※消費期限までお召し上がり切れない場合は冷凍庫での保存も可能でございます。(約1ヶ月間の目安)
そのままシャーベットとしても美味しくお召し上がり頂けます。
クール便にて全国へご発送いたします
昭和61年発売。当初から県外のお客様に口コミで伝わり、現在ではクール便にて安全・安心のもとにお客様へお届けできるようになりました。
おかげさまで新潟の夏といえば『流れ梅』、『流れ梅』といえば新潟の夏…と切り離せない風物詩になっており、全国の多くのお客様からも夏のお中元商品としてご愛顧賜っております。
ご進物にはもちろん、ご自宅用にもぜひお召し上がりいただきたい逸品でございます。
カロリー(一個あたり) | 183kcal |
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アレルギー | なし |
涼味『流れ梅』 開発物語
木漏れ日の碧渓 流れゆく涼風
この涼菓は 瑞穂の国の清夏に想いをよせてつくりました
熟成させた南高梅の果汁に
透明感あふれる くずきり状のゼリーを合わせました
完熟梅の芳香と 涼やかな食感は格別です
また、露を含んだ紅葉の若葉などを添えますと
より、清涼な趣でございます
青々とした紅葉の若葉が枝を伸ばす渓流 差し込む初夏の陽光
清らかな渓流が発する軽快な瀬音 そして深山の香り
掌中に収める『瑞穂の国の清夏』
五感を総動員し 翠滴る日本の夏を、
そして、日本の『見立て』の文化を存分にお楽しみいただきたい和菓子です。
■開発エピソード①
『お客様から毎年の発売を楽しみにしていただけるような、菓子専門店らしい独自の夏菓子を創りたい』
これが涼味『流れ梅』の開発コンセプトになりました。1980年代当時、贈答用の夏菓子は缶詰水羊羹やゼリー類、黒蜜仕立ての甘ったるい葛きりモドキしかありませんでした。缶詰仕様で日持ちはよいのですが美味しくないというのが夏菓子の相場でした。しかし、日持ちと美味しさをトレードオフした涼味『流れ梅』は、今まで無かった夏菓子として発売初年度から圧倒的なご支持を頂戴し、おかげさまで弊社の夏の看板商品、そして新潟からの夏便りとしてご愛顧たまわっております。
■開発エピソード②
・季節的にも爽やかな和の味覚をということで『梅』という素材を選定しました。また、渓流に見立てたお菓子の景色に動きが欲しかったため、ゼリーは葛きり状の形状を採用。本葛では澱粉質の老化が急激にすすむため海藻系の原料を全国レベルで探査しました。
・こだわりは『渓流の透明感』『歯ざわり』『のど越し』でした。開発担当者はシコシコと弾力ある上質な蕎麦の歯ざわりと爽快なのど越しを求めて試作を重ねました。
・より好ましい味わいと豊かな風味を得るために、梅シロップは十二分に熟成させたものを使います。
■開発エピソード③
製品のサイズアップに伴い、試験販売時には1個であった小梅を2個に増やしました。透明感あふれる葛きり状の麺を渓流の流れに見立て、2つの梅がその渓流をリズミカルに流れ下るという情景が表現できたと思います。なお、小梅栽培量の減少に伴う入手難から、令和5年(2023年)より通常サイズの梅1個へと仕様変更しております。
■開発エピソード④
店頭プレゼンテーションは和食の演出を基本に団扇や簾そして木桶などを用いて『懐かしい日本の夏』をイメージして組み上げました。ポスターなどは和の真髄である空間の取り方などにも大変気を使いました。『今の時代、眼で涼をとる方が粋!』生業である和菓子づくりを介して、忘れかけていた日本の知恵や価値観を発掘したいという気持ちがありました。 実に楽しく、そして心に残る開発でした。
■番外編 : 『もう一つの開発動機』
夏はお菓子屋にとっては最もつらい季節です。日持ちと商品ロスとの関係から、缶水羊羹などの仕入商品への比重が高まり、それに伴い原価率が上昇してしまいます。意外にも、長年にわたるこの財務上の勧告が『流れ梅』開発動機となりました。
昭和61年(1986年)5月からは、前シーズンの試験販売結果をもとに、パッケージ、容量、レシピなどに更なる開発の手が加えられ、本格的な販売が開始されました。そして期間広告費、販売促進費のすべてが、この『流れ梅』1品に集中投下されました。また、昭和62年(1987年)にはヤマト運輸クール宅急便のテスト運行とタイアップして県外に販路を開拓。その結果、このシーズンの販売実績は当初予想を大きく上回り、夏菓子としては過去に経験がないほど驚異的な売上売り上げを記録しました。製造現場は思いがけない特需に沸きあがり天手古舞の夏を送りました。販売実績は昨年対比138%、それまでの夏季収益構造一変させ、財務面からの開発目標を達成させました。
昭和63年(1988年)にはクール宅急便の全国ネット化に合わせ、『家庭画報』(世界文化社)8月号に広告掲載。おかげさまで涼味『流れ梅』の爽やかな味覚と商品コンセプトへの共感の輪は、全国にその広がりを見せるに至りました。